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AI(人工知能)を面接1次試験に採用する? [社会・経済]

これからはAI(人工知能)が面接官に代わって面接を行うようになるかもしれないと

いう記事が日経Webにありました。

それによると35歳の女性リポーターが実際に受けた内容は


 「ゼミや部活、アルバイトなどで目標を決めて取り組んだことはありますか」。
そんな質問が来た。これは面接での定番の質問「ガクチカ」(学生時代に力を入れた
こと)だな、と思いつつ「はい」と答えると、「どのような目標を立てたか」「目標
を実行するためにどんな取り組みをしたか」と矢継ぎ早に突っ込まれた。答えると
さらに「実行するための取り組みをもう少し教えて下さい」などと質問される。

シャインのAIは、満足できる回答が得られなかった場合に、重ねて質問する。
質問数は受験者ごとに異なり、少ない人は50~60問程度。平均180~200問なので、
108問でも少ない方かもしれない。面接が2時間に及ぶ人もいるという。この徹底
した質問攻めは、AI面接官ならではだろう。

 シャインの評価ポイントは合計11。そのうち7つが、質問への回答を分析して
得られる評価で、「バイタリティー」「柔軟性」など。学生の外見を観察して得ら
れる「表現力」などもある。


aimensetu.jpg

と、こんな具合だったようだが、まさに映画のSFの場面がそこまで近づいてきている

ような感覚にとらわれてしまいました。

このAIにはソフトバンクのペッパーが使われ、過去に面接した3000人のデータが

採用されていて、そこから判断基準を導き出し評価するようです。


私も新人採用の面接を何度も体験しましたが正直言って面接だけで新人の評価をする

ことは難しいです。つまり当たりはずれがあるということです。

面接時にこの人材は入社後能力を発揮して十分な成果を上げてくれるだろうと思って

いてもそれほど期待した成果を上げてくれないこともあります。その反面、面接時の

評価が芳しくなかったのに大きな成果を上げてくれる人材もいるからです。

このようなことから人の評価というのは難しいということです。なぜなら、人の能力は

多岐にわたっていて多面性があり、入社後の上司の対応や教育によりいかように変わり

得るものだからです。

だから、私としてはAIが面接評価をすることはあまり賛成できないと思っています。

なぜなら3000名と言っても日本全国の中の就職希望者の一握りでしかなく、すべての

就職者の判定には乏しいからです。そしてその3000名は職業によっても適性が

異なるので、統計的に平均的に選ぶものとは異なるからです。

人の持つ経験(個人差は当然あります)から感覚的に見えてくるものというのはAIでは

不可能なものです。人の熱意、誠実さ、向上心、自愛と自他の心などはある意味入社後

大きなウエイトを占めます。それがAIで推し量れるものではありません。

日経記事が最後に指摘しているように、AIによって均質化された人材しか得られない

のではないかという懸念をぬぐえないという意見には賛成ですね。

AIを採用することで面接官の一番いやな部分を代行させているにすぎず、結局そのつけは

最後に面接官に跳ね返ってくることでしょう。
















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